マコト・ワールドへ
ようこそ(´▽`*)
保険会社を退職後
畑での野菜作りに心血を注いできた父は
去年肺癌で入院した時に
もう畑はやめたらどうかといくら私たちが提案しても
決して耳を貸そうとはしませんでした
放射線治療で4分の1がダメになった肺で
息苦しさに堪えながら毎日畑に通い
色んな野菜を作り続けました
実を言うと
昔元気だった頃に比べ
近年父が作った野菜はお世辞にも褒められる出来ではなく
父が手をかけてやれなかった分
虫食いや病気に侵された野菜が多くなりました
作物は正直です
そして残酷です・・・
キャベツや白菜はナメクジに芯のほうまで食い荒らされ
春菊は虫たちの巣になってしまい
それでも父が箱に詰めて送ってくれた野菜を
私とお嫁ちゃんは黙々と虫を取っては洗い
少しでも食べられる部分を探して食べていました
そして父が何よりも大切に育てていたのが
孫っちのニンジン
と父が名付けた
ニンジンです
ニンジンという野菜は春に種をまき
その上からワラを敷いて芽が出るまで
決して乾かさないように水をやる
雨が降らなければ毎日朝夕
ワラの上からジョウロで水をかけてやらなければならない
そんな面倒な野菜なのです
そうやって苦労して大きくしたニンジンですが
7月の収穫時に父の体調が悪くなり
パパリンが抜きに行ったのが1カ月遅れの8月でした
ニンジンは育ちすぎて
中のほうは竹のように硬くなり
煮ても柔らかくならない
哀れな
孫っちのニンジン
になっちゃいました
掘り上げたニンジンはおよそ50本
ほとんどを持ち帰った私は
お嫁ちゃんにニンジンを渡して言いました
「おじいちゃんが作った
最後の野菜になるかもしれないから
外側だけでも食べてね。」「はぁ~い!」と明るい声が返ってきました
いい嫁だと思ってくれた人は↓
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